3月12日に第1回の鮎の放流が始まって、今日は最後となる5回目の放流が行われました。
日田市大山町にある日田漁協の中間育成種苗センターの池には大きくなった鮎が群れをなして元気よく泳いでいます。
今回、放流したのは、体長10センチ程度の稚魚、約2万尾です。これまでの4回で三隈川を中心に玖珠川や花月川、大山川、赤石川、大肥川、高瀬川などに115万尾余りを放流しています。今日の放流で、当初目標の130万尾を超える稚鮎を放流したことになります。
鮎の成育する過程では大雨による洪水で流されたりするのですが、最近の大敵は、川鵜(カワウ)です。早朝の川に群れでやってきては、川にもぐって一気に鮎を食べてしまうというもので、その量は、鮎を放流してもほんのわずかの期間で食べられてしまうような勢いだといいます。
「昔は、シラサギなんかもこの川にはいなかったけどねぇ」と漁協関係者の方。
川鵜が大群でやってくると、その川岸にシラサギが並びます。これは、川烏に気づいた鮎が、浅瀬に逃げ込むのをシラサギが待ち構えているというものです。
全国的にも生態系を壊すのでは?というほどの食べ方みたいで、日田の観光で楽しめる鵜飼の情緒とは裏腹に、野生の鵜の対策が大きな悩みとなっています。